電気代の高騰の壁を乗り越える──病院が選んだ透明性と信頼の新電力

2025.6.27

名称日本赤十字社医療センター様
    目次
  1. 1."当たり前"を疑うところから始まった電力会社の再検討
  2. 2.新電力への切り替えを後押ししたのは、納得に導く"透明性"
  3. 3."電気が止まるのでは"という不安に、丁寧な説明で安心を
  4. 4.DGPの"見える化"が後押しする、さらなるコスト最適化
  5. 5.価格から、環境へ―少しずつ広がる視野

"当たり前"を疑うところから始まった電力会社の再検討

電気代に対する課題感はもともとあったのでしょうか?

日ごろから相当な電力量を使用していることもあり、一般的な電力会社の料金プランを見直すだけでも、年間で数千万円規模のコスト増につながる可能性がありました。

電気代の値上がりはある程度避けられない社会的な流れだとは思っていましたが、2024年頃からは物価高の影響も無視できない状況となり、「電力調達のあり方を見直す必要があるのでは」と考え始めたのが、切り替えのきっかけでした。

ちょうど身近に相談できる人もいたことから、電力供給の仕組みを理解するためにさまざまな話を聞き、大手を含む複数の電力会社に問い合わせを行いました。

新電力への切り替えを後押ししたのは、納得に導く"透明性"

デジタルグリッドという選択肢に至ったきっかけは?

病院では、夜間も多くの電力を使用します。これは一般家庭でも電力使用が多くなる時間帯であり、電力市場においては価格が高騰しやすい時間帯でもあります。そのため、電気料金の削減を目指して電力会社に見積もりを依頼しても、なかなか希望通りの結果を得ることができませんでした。

契約の所管を担う立場として、各社からの提案は金額だけでなく、電気料金の構造を含めて丁寧に検討しました。デジタルグリッドにも試算や分析を依頼し、その都度、数多くの質問を投げかけましたが、特に印象に残ったのが数字の透明性の高さでした。

価格だけでなく、試算の根拠や再エネ賦課金、容量拠出金といった制度についても丁寧な説明があり、他社とは異なり「数字の裏付け」が明確。提案内容の中身までしっかり見えることで、信頼感が徐々に深まっていきました。

その結果、大手電力会社も含めた比較検討の末、デジタルグリッドから提案のあった市場連動価格と一部固定価格を組み合わせたハイブリッド型の調達方式を採用することにしました。

"電気が止まるのでは"という不安に、丁寧な説明で安心を

院内の合意形成に、課題はありましたか?

当センターは災害拠点病院としての役割も担っており、電力はもっとも重要なインフラの一つであり、安定供給は何よりも優先されるべき条件です。そのため、電力会社を切り替えるにあたっては、「本当に供給が止まることはないのか?」という不安の声も院内で上がりました。

こうした懸念に対しては、新電力への誤解を解くべく、電力供給の構造を丁寧に説明しました。具体的には、電力メニューを提供する小売電気事業者(いわゆる電力会社)とは別に、送配電網の運用を担う送配電事業者が存在し、電力会社を変更しても送配電事業者は変わらず、供給が止まることはないという仕組みです。

こうした説明を重ねることで、院内の理解と合意形成につなげることができました。

DGPの"見える化"が後押しする、さらなるコスト最適化

導入後の電気代は?

導入後の電気料金については、想定通りの削減効果が得られ、率直に「ほっとした」というのが第一の感想です。

導入後、特に印象的だったのは、デジタルグリッドが提供するデジタルグリッドプラットフォーム(DGP)の活用によって、卸電力市場の一日前市場(スポット市場)の価格がグラフで可視化されている点でした。

この情報により、「翌日の電力価格が安い時間帯」を事前に把握することができ、たとえば電力を多く使う機器をその時間帯に稼働させることで、さらに電気代を抑えられる可能性があると感じています。

これは多くの電力需要家にとっても有益な機能であり、もっと広く知られるべきポイントだと思っています。

価格から、環境へ―少しずつ広がる視野

今後の展望は?

契約の切り替えを検討し始めた当初は、正直なところ電力の仕組みそのものを理解するまでに時間がかかりました。多くの会社の話を聞く中で、デジタルグリッドの丁寧な説明が理解を深める大きな助けになったと感じています。

現在はまだ価格重視の電力調達を行っていますが、今後は病院としても環境面への配慮が求められる時代が来ると考えています。

引き続き、国の制度や条例などの動向を注視しながら、グループ全体として最適な選択を重ねていきたいと考えています。

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