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脱炭素時代に必須!RE100やSBTなど主要イニシアティブと日本企業の実例を徹底解説

脱炭素時代に必須!RE100やSBTなど主要イニシアティブと日本企業の実例を徹底解説

突然ですが、あなたの会社や組織では「脱炭素経営」についてどれくらい意識されていますか?

地球温暖化の進行や気候変動の影響が叫ばれる中、多くの国や企業が2050年までのカーボンニュートラルを目標に掲げています。特に近年、国際的なイニシアティブが注目を集めており、大企業だけでなく中小企業も無視できない状況となっています。

この記事では、今知っておくべき「主要な国際イニシアティブ」について、ストーリーを交えながら、環境教育と持続可能な社会づくりの専門家である池田陸郎がわかりやすく解説します。最後まで読んで、明日からの脱炭素経営に活かしてください。

目次

そもそも「国際イニシアティブ」って何?

「国際イニシアティブ」という言葉を耳にしたことはありますか?

簡単に言えば、共通の目標達成に向けた取り組みの枠組みです。世界が協力し、経済活動と環境保護を両立させるために策定されています。特に、再生可能エネルギーや温室効果ガス削減といった課題に対して、各国の企業が参加し、その成果を共有し合っています。

例えば、海外市場に進出する企業や投資家とのやり取りでは、「どれだけ環境に配慮しているか」が重要な判断基準になっています。国際イニシアティブへの参加は、企業の信頼性や競争力を高めるだけでなく、未来の社会に向けた大切な一歩なのです。

注目すべき4つの主要イニシアティブ

世界中の企業が注目する、代表的な4つの国際イニシアティブについて解説します。

1. RE100

RE100は、企業活動で使用するエネルギーを100%再生可能エネルギーにすることを目指す取り組みです。投資家や顧客に対して「環境意識が高い企業」としてアピールでき、電力コストの削減にもつながります。

ここでクイズ!

Q1:RE100に参加する企業が掲げる目標は?

1.温室効果ガスを50%削減する

2.再生可能エネルギー100%を達成する

3.カーボンニュートラル宣言を行う

(正解は記事の最後で発表します!)

2. CDP(Carbon Disclosure Project)

CDPは、企業や自治体の環境対応の取り組みを評価・スコア化するプログラムです。高評価を得ることで企業価値が向上します。

ここでクイズ!

Q2:CDPのスコアで最高評価は何?

1.S

2.A+

3.A

(こちらも、正解は記事の最後で発表します!)

3. SBT(Science Based Targets)

SBTは、企業の温室効果ガス削減目標が科学的に妥当であると認定する枠組みです。

4. TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)

企業が気候変動リスクや機会を財務情報として開示する枠組みです。

日本企業の取り組み事例

では、実際にどのような企業が取り組んでいるのでしょうか?

事例1:東急電鉄

東急電鉄はRE100に参加し、鉄道運行の電力を100%再生可能エネルギーに切り替える目標を掲げています。「再エネで通勤できる」という新たな価値を生み出し、沿線の企業や住民にも好影響を与えています。

参考:第1節 危機による変化と課題への対応(国土交通白書2021)

事例2:大手製薬企業

SBTの認定を受け、温室効果ガスの大幅削減に成功した企業では、投資家からの信頼が高まり、海外市場でのビジネス展開が加速しました。

なぜ今、国際イニシアティブが重要なのか?

ここまで、国際イニシアティブについてみてきましたが、なぜ世界中で数多くの企業が国際イニシアティブに加盟しているのか、ご存じですか?
大きく分けて、3つの理由があるんです。

  1. 投資家の期待:環境対応は投資判断の重要なポイントです。例えば、CDPのスコアは投資家への透明性を示します。
  2. 企業価値向上: 持続可能な社会への取り組みは、ブランド価値の向上につながります。
  3. 同調圧力:サプライチェーン全体で環境対応が求められる中、取引先の要求に応える形で対応を迫られる企業も増えています。

まとめ

この記事では、主要な国際イニシアティブとその取り組みについて解説しました。

  • RE100:再生可能エネルギー100%を目指す
  • CDP:環境対応を評価・スコア化
  • SBT:科学的に妥当な削減目標を設定
  • TCFD:気候変動リスクの情報開示

これらに参加することで、企業の競争力を高め、持続可能な社会を実現する一歩となります。

この記事を読んだ方におすすめのネクストアクション

  • 自社の現状を把握する:温室効果ガス排出量や再エネ率をチェック
  • 適切なイニシアティブを選ぶ:RE100やSBTなど、自社の規模や目標に合わせた取り組みを検討
  • 社内で目標を共有する:経営陣や従業員に向けて、脱炭素のビジョンを発信

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!よかったらもうひと記事、読んでいっていただけたら嬉しいです。脱炭素のお困りごとを相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。

クイズの答え合わせ

Q1:2.再生可能エネルギー100%を達成する
Q2:3.A